【シュタイナー思想とヌーソロジー】ピックアップ解説 4

シュタイナー思想とヌーソロジー本の解説4回目。

【シュタイナー思想とヌーソロジー】(福田パート)
「魂」とは、私たちの思考や、感情や、意志の働きをもたらすものですが、この「魂」と「霊」とは違います。「霊」とは「魂」のさらに奥、さらに上位にある力で、私たちに「魂の働き」そのものをもたらしている力のことです。p.70
 
ヌーソロジーでは、シュタイナーの言う、こうした「魂」と「霊」の違いを「潜在化の次元」と「顕在化の次元」という表現で区別します。
 
これらは文字どおり、自我の意識活動を行わせている無意識の構造が見えていない状態と、それが意識に明確に浮上して意識化できている状態の関係に対応しています。
 
潜在化の次元は別名「付帯質の外面」とも呼ばれ、偶数系の次元観察子が先行する意識領域です。 
 
一方、顕在化の次元は「付帯質の内面」とも呼ばれ、こちらは奇数系の次元観察子が先行します。
 
大系観察子のケイブコンパスで表現すると、付帯質の外面・内面の関係は下図のような流動を行っています(下図参照)
 
 
【シュタイナー思想とヌーソロジー】(福田パート)
同時に「霊」は宇宙創造の根源力でもあります。そして、霊の中核にあって霊を宿す器が本来の「自我」であり、自我を霊で満たしていくことが「真の自我性」を形成していくことなのです。p.70~71
 
シュタイナーのいう「真の自我性」とは、ヌーソロジーでいう付帯質の内面の顕在化に当たるということが分かるのではないかと思います。
 
「付帯質の外面」とは、分かりやすく言えば、物の外部性のこと、つまり、時間と空間の世界のことです。
 
一方、「付帯質の内面」とは物の内部性のことで、この方向へと潜在的な変換を行っているのが、物理学が「素粒子(物質粒子)」と呼んでいるもののことと考えるといいです。
 
そして、この潜在的な変換というのが人間の無意識の活動に当たると考えるといいと思います。
 
ですから、素粒子の構造が人間の意識に描像化されてくることは、そのまま、付帯質の内面の顕在化に相当してくることになります。
 
顕在化は時空においては原子領域として反映されています。その意味で、ヌーソロジーでは「原子とは霊の反映である」と考えます。

大系観察子のケイブコンパスで見る顕在化