「ある」「いる」「なる」のトリアーデ

ある・いる・なるの関係を分かりやすく図にしました(下図参照)。そのまま意識の反転の経路になっているのでヌーシストは要チェック!!
 
この図で言うと、現在のヌーソロジーは「あるもの」と「いるもの」の間で反復している意識に「なるもの」へのルートを開く作業を行っています。
 
科学的思考は基本的に「あるもの」だけの世界をベースにしています。哲学的思考は「あるもの」と「いるもの」の相関関係をベースにしていますす。一神教的思考は「あること」と「あるもの」の結合関係をベースにしています。
 
このトリアーデは基本的にはグノーシス的思考のフレームですが、この関係を空間認識の幾何学を通じて具体的に論じていくのがヌーソロジーだと考えられて結構です。
 
一点、重要なことは、二つの自己が「なること」へと向かうとき、自己側から見た他者は「あること」へと向かうということ。それがヌーソロジーが変換と転換と呼ぶものの関係です。
 
「なるもの」の讃歌を歌い上げたニーチェ。「いること」と「あること」の差異を明確にしたベルクソン、「いること」から「なること」を通して「あること」と「あるもの」の一致を目指したハイデガー。そして、この運動を自然そのものと結びつけようとしたドゥルーズ。
 
こうした哲学者たちの営為にもかかわらず、世界は未だに「あるもの」の中に閉ざされています。それどころか「いるもの」からさえも離れようとしている。これはかなりデモーニッシュな状況と言っていいと思います。
 
さてさて、どうなりますことやら。

ある・いる・なるのトリアーデ