可能的なものと潜在的なもの

自然の有り様そのものに不思議を感じる人と、UFOなどのいわゆる超常現象に不思議を感じる人の違いは、潜在的なものに触れているか、可能的なものに触れているかの違いからくるのだろう。個人的には、前者の不思議感覚の方が百倍好ましい。
 
潜在的なものとは理念の領域のことを指す。それはわたしたちが感じる時間の流れの中には存在しない。UFOも時空を超えて飛行することができるのならば、それは潜在的なものと関係すると言っていいが、いかんせん、UFOを理念と結びつけて思考するUFO好きはほとんどいない(笑)
 
ドゥルーズ風に言うなら、可能的なものは実在化する。それは人間の歴史においての話だ。一方、潜在的なものは現実化する。それは自然の歴史においての話だ。人間の歴史と自然の歴史は全く空間が違う。自然の歴史を人間の歴史の延長、もしくは逆延長側にしか見れないのが科学の思考だと考えるといい。
 
わたしたちが自然と調和できないのは、人間の歴史しか知らないからである。

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