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Page最近、ジャンピングロープを始めた。何のことはない。縄跳びである。本を書いていると全く運動しなくなる。おまけに頭が養分を欲するようになるために、やたらと甘いものが欲しくなる。結果、ブタる。気がつくと体重が75Kgを超えていたのだ。やばい。。ヌース理論の提唱者が太ったブタになることは許されない。脂肪はヌース的には文字通り付帯質である。自らの思想的危機を身体を通して感じたわたしは、ここ数週間一日2食に減らし、会社へは原チャリではなく、徒歩で行くことにした。そしたら、あっという間に70kgにまで落ちた。へへへ………気味の悪いナルシス的笑みが自然にこぼれてくる。楽勝じゃん。。

 人間、こうなると欲深くなる。栄光の20代の体重への郷愁が出てくるのだ。一時は諦めていたあのスリムな体型。GパンやTシャツが何気に決まるあの体型。あ〜懐かしの20代の体型。20代前半、モッズヘアーにPコートで決めて、自称ポール・ウェラーを気取っていた頃、わたしの体重はなんと61kgだったのだ。身長175cm、体重61kg。嗚呼、理想の体型。顔が悪いのだからせめて体型ぐらいは美しくないと。。思えば遠くにきたもんだ。75kgだったら、当時に比べなんと1/4も太くなっている。4/4が4/5へ。数で書くと大した差ではないが、図形で書くとホラこの通り一目瞭然。カッコワルすぎる。

 そこで、ここは一気にあの栄光の61kg目指してトレーニングだ!!と思い立ち、亀田三兄弟に負けじと一昨日より縄跳びを始めたのである。ところがである。開始2日目に早くも惨劇が起こった。何と「縄跳び」で足が「つった」のだ。それも半端なつりではない。アキレス腱から脚の付け根の筋にかけて、左脚全体が一直線にやられてしまった。。。それも、たった23回目に。。。。おかげできようは真夜中のカウボーイよろしく、足萎えの男と化している。当然、会社に徒歩で行けない。カロリーを消費できない。。痩せられない。。ああ、61kgが遠ざかっていくではないか。。

 肉体は老いる。これは致し方のないことだ。しかし、美しい老い方というのもある。最近アンチエイジングが流行っているが、肉体の見てくれを保つだけで老いを防げると思ったら大間違いである。頭を若返らせること。それはムダな知識や情報を燃やしてしまうことだ。シリウスとは忘却の星である。太った頭より太った精神になれ。でも、体はやっぱりスリムじゃないとね。