時は糞なり——あるヒポコンデリアックの手記

太陽をいかにして腐敗させるか。
いや、いかにして醸成させるか。
それだけが当面の問題だ。
野生の雄牛のそれのように過剰な太陽の性欲。
マテリアルという意味においても、
イデアルという意味においても、
この欲望はちと異常すぎやしないか?
太陽のゾーエーは今や貨幣という名の贋金に姿を変え、
世界を壊滅へと導きつつある。
ヤツが何を食っているかは知らないが、
(月か?それとも死霊か?)
ヤツの肛門から次々と排泄されてくるのは、
いつも贋金だ。
よく言ったものだ。
時は糞なり——。
この糞を巡って有象無象のスカトロジストたちが都市を徘徊する。
だから、オレはふと思う訳だ。
いっそのこと、この顔面から目玉をくりぬき、
太陽の中に投げ込めたらどれだけ幸福(しあわせ)なことかってな。
太陽を醸成させるにはそれしか手段がない。
だろ?