青空の機械

noos_theory
新しいサイトのトップページのデザインを上げた。今回の雰囲気はハイパーダンディ。なんやそれ?黒を基調に昨日話したデジカメで撮影したケイブコンパスをあしらったもの。現行のやつがMac.OS.9調だったので、今回はこのcave syndromeも意識して、黒系でいくことにした。下側には01〜10まで、appendix boxつき。Quick timeなんかも仕込んじゃおうかなぁ〜と思ってる。NCやケイブコンパスのアニメーションだけではなく、ブルーが美しいNCジェネレターの実写ビデオとかも公開する予定。乞うご期待!!

ところで、先日、NCジェネレーターのことを21世紀版のオルゴンボックスと称したが、少し補足しておこう。

オルゴンボックスの発明者というか、開発者であるW・ライヒは、ある意味わたしのアイドル的存在だった人物だ。
ライヒはフロイトが一時息子のようにかわいがっていた愛弟子で、精神分析とマルクス主義をリビドー論を持って統合しようとした異端児である。まぁ、フロイトの弟子の中ではある意味、一番ラディカルだった人物と言っていい。彼の思想に共感する点はいろいろとあるのだが、最も大きな点を挙げるとすれば、思想のスタイルが極めて直球ストレートであったということだ(わたしは重箱の隅をつつくような哲学や思想は大キライなので)。そして、その思想を最終的に一つの装置として実現させようとしたこと。つまり、わしと似てる訳ね。でへ。フロイトが性の抑圧からの解放を主眼として精神分析を確立させていったいったのは有名な話だが、ライヒは師に極めて忠実だったがゆえに、この初期フロイトの立場を一生涯貫き通し、性革命を主軸とする革命運動を続けて行く。ナチに追われ、アメリカに移った晩年には、オルゴンボックスをガン治療器として利用したためFDA(日本の厚生省のようなもの)に告訴され、最終的には政府の圧力によって潰され、獄死する(ここは似たくないよぉ…)。彼にとっては、結局、アメリカもナチも大した違いはなかったということなのかもしれない。。

性エネルギーを物理的な力と考え、人工的な装置によってそれらを解放させようとした彼の意図に対しては、たぶんに抵抗を感じる人も多いだろう。オルゴンエネルギーに取り憑かれた彼の晩年(いわゆるオルゴン期)に対しては、ほとんどの識者はオカルト扱いにしてよくは言わない。しかし、彼は単なる学者でも、社会運動家でもなく、フロイト的なものとマルクス的なものの融合を図ったという意味で、ユダヤ的な精神の解放のビジョンを持った巨人ではなかったのだろうかとも思う。それだからこそ、彼は、精神分析学会からも共産党からも追放された。これは、ヌース理論が科学畑の人からも宗教畑の人からも嫌われるのと似ている。。。ぜんぜん、違うか(笑)。オルゴンボックスなる奇妙な機械は、性の抑圧によって欠如したオルガスムスを補給する機械であり、オルガスムスとは、彼の言葉を借りれば「あらゆる生命体を支配するエネルギーであり、それはとりもなおさず大気中のエネルギーと同一のもの」であるのだ。

 現在、科学では地球の大気圏は重力によって宇宙空間のガスが引きつけられできたのだと考えている。これはたぶん嘘だ。大気が作っている膜とは、物質階層のあらゆる膜に通じる中間地帯のエネルギー境界のシンボルである(ヌース理論でいうΩ7〜Ω8)。そこでは当然のことながら、物質も意識も、生と死も、自己と他者も、男と女も、一つに解け合っている。そうした中間領域で活動するエネルギーがオルガスムスであり、オルゴンオネルギーなのだ。いずれにしろ、ライヒはこの地上世界に天使の不在を感じたに違いない。ライヒのオルガスムス論はフロイトのリビドー論をはるか超えて、やがては、惑星、天体レベルへのエネルギー論、宇宙論へと発展していく。青空はなぜ青いのか。ライヒは空の青さの中に何を見ていたのか——オルゴンボックス。それは、やっぱり青空の機械なのである。