2月 23 2018
今日のヌース用語 【表化】
【表化(ひょうか)】
元止揚の対化の交差によって思形と感性の発露を作り、表相を人間の意識にもたらすこと。現象の立ち現れのこと。素粒子的には陽子と中性子の役割。
「表化」というのは、文字どおり、「表に化ける」といったようなことだけど、非局所(持続空間)から局所(時間と空間)が作られ、それがもとの非局所(持続空間)と触れ合ったとき、人間の意識において現象の認識が生じる、といったような意味。人間の意識の発生の契機と言ってもいいかもしれない。
中沢新一さんが「モノとの同盟」という論考の中で、タマ(霊)と「あること(存在)」の関係を、「たまご」や「かひ(たまごの古語)」の内部で成長をとげたものが殻を破ってこの世界にあらわれ出るイメージで解説しているんだけど、この「表化」という概念はそれに近い。さっくり言うなら、霊が物質に変態してくる仕組みのようなもの。
ケイブコンパスとヘキサチューブルでその位置を表すと、こんな感じかな(下図参照)。
人間の場合は、この「元止揚(ψ7〜8)」というヤツが全く見えていないわけだね。「表化」から意識が始まってる。だから、物を単なる対象のように見てしまって、物が自分自身の霊でもあるということに気づけない。
いつも、言ってるけど、物質の根底が陽子と中性子で成り立っているのは、物質が人間の意識に表れ出る仕組みそのものを内包しているからだと思うといい。陽子がψ7で中性子がψ8に相当している。
「元止揚」と「表化」という概念は、数学の群でいうと、SU(2)とSL(2,C)の関係に近いのではないかと考えてます。
※ヌーソロジーは空間に隠れている精神の構造を単なるモデルではなく、それそのものとして思考していく。これは、言うなれば、霊視だね。霊視の知覚器官は思考だということ。つまりは、物質をアンフォルメルな思考で捉えていくこと——それが最も健全な霊視の作業というものじゃなかろうか。
2月 26 2018
見るものと見られるものが一致する空間から本当の宇宙が現れてくる
ヌーソロジーのいう「バイスペイシャル認識」とは、対象を担保している空間(幅支配=時空)と主体を担保している空間(奥行き支配=複素空間)の二重性を意識して空間を感じ取ることを言うのだった。
たとえば、一つの物をじっと見つめているとき、自分が物を見つめているのか、物が自分を見めているのか分からなくなってくる経験を誰もがしたことがあるのではないか。これは、視点それ自体が事物と一体なっているということの認識とも言える。
ヌースに登場する「表相」という概念もそれに近い。非局所的線分(精神の位置)と局所的線分(物質的線)が対象の奥行き部分に重なって現れているのだ(下図参照)。
このような認識のもとでは、知覚はもはや表象ではない。
こうした新しい空間認識のもとで、主客一体の世界観を具体的に作っていくことがヌーソロジーがやりたいことだ。また、それが新しい時代の霊的認識と呼ばれるものでなければならない。
複素空間は無底の空間だ。この無底にこうした一本の抽象線が引かれることによって、人間側から言うなら、物質は構造化されていくし、構造側から言うなら、構造は解消されていく。
立ち入り禁止区域の立て札はすでに外されている。
侵入を開始しよう。
By kohsen • 01_ヌーソロジー • 0 • Tags: 奥行き