二人の顔を覆う布の彼方に、
 消えゆくのは鏡像としての男?
 それとも女?
 ただあるものたちの沈黙の中で、
 静かに燃えるているのは光の外の光。
 二人の唇は決して触れ合うこともなく、
 それでも深く繋がり合い、
 心の底で共鳴の音が鳴り響いている。
 おそらく、この世界が終わるとき、
 彼らだけはこの沈黙の中へと入り込み、
 終わりのないコミュニオンに包まれる。
 「恋人たち」という、
 永遠のなかで、
 共に響きあう存在の詩。
 内も外もないのだ。
 ただ共にあること。
 それが愛の本質だと、
 マグリットは淡々と歌い上げる。

4月 22 2025
「恋人たち」の風景——消えることによって現れるもの
二人の顔を覆う布の彼方に、
消えゆくのは鏡像としての男?
それとも女?
ただあるものたちの沈黙の中で、
静かに燃えるているのは光の外の光。
二人の唇は決して触れ合うこともなく、
それでも深く繋がり合い、
心の底で共鳴の音が鳴り響いている。
おそらく、この世界が終わるとき、
彼らだけはこの沈黙の中へと入り込み、
終わりのないコミュニオンに包まれる。
「恋人たち」という、
永遠のなかで、
共に響きあう存在の詩。
内も外もないのだ。
ただ共にあること。
それが愛の本質だと、
マグリットは淡々と歌い上げる。
By kohsen • 08_文化・芸術 • 0 • Tags: マグリット