コイル巻き

 来週、NCジェネレーターの弐号機(ver,1.1)が出来上がってくる。初号機(ver,1.0)よりも出力も高く、垂直軸回転のrpmも初号機の3倍をゆうに超える性能を持っている。遠心力によるブレを防ぐためにかなり重さも増しているが、安定感があり、かなりの高速回転でもなんとか行けそうだ。初号機は「七の機械」というニックネームをつけたが、その路線で行けば今度のやつは「八の機械」とでも言えばいいのだろうか、とにかく、これでヌース理論でいうところのψ1〜ψ8までの次元観察子をすべて等化することのできる装置が完成することになる。

 この弐号機には新しいコイルを装着する。このコイルが曲者で、導線の巻き方を一つでも間違えれば共振力は望めない。かなり複雑な巻き方なので、まずは頭の中で何度もトレースし、次にタコ糸でシミュレーション、そして本番という段取りを組む。というのも、銅線は極めてもつれやすく、一度もつれてしまうと、切れてしまう恐れがあるからだ。スタッフのT君、D君にも手伝ってもらってどうにか三人掛かりでコイル巻きを終了。来週の搬入が楽しみだ。

 「8」という数はヌース的に言えば、あらゆる存在の母胎となるキーナンバーである。古事記に登場する「八尋殿」や空海の胎蔵界曼荼羅の中央に位置する中台八葉院、さらにはドゴン族のシリウス伝説もこの「八」という数字を巡って展開する。ヌースでは「7」は精神の象徴数、「8」は付帯質(物質)の象徴数として考えるが、その意味で言えば、ようやくジェネレーターの方も両輪が揃ったことになる。装置の次元が「8」番目の位置に到達したことで、実験結果にもより期待が持てるかもしれない。