すべてのものの中にすべてがあり、すべてのものがすべてのものを部分に含んでいる

古代ギリシア最後の自然哲学者とも言われるアナクサゴラス。ヌーソロジーで用いている「ヌース」という言葉は、彼のいう「nous(神的知性)」とOCOT情報にいう「ノウス」を僕が同じものと見てとったところから来ています。

「すべてのものの中にすべてがあり、すべてのものがすべてのものを部分を含んでいる」。これがアナクサゴラスの哲学の常套句だったと言われています。何とも華厳経的、モナド的と言うか、今でいうホログラフィック的な世界の見方ですね。大きさなどといった概念で宇宙を見ていないということです。

私たちが大きさの概念から解放されて宇宙を思考できるようになるためには4次元の認識が必要です。自分自身を3次元から出すことが必要なわけです。自分自身が4次元的存在だと分かったとき、空間は一気に相転移を起こし精神化します。延長から持続へと変わり、存在は内的なものへと身を翻すのです。

ヌーソロジーの「幅から奥行きへ」というモットーもそのような内部の空間を開いていくためのアジテーションです。4次元から見ると無限大は無限小です。これは幅として認識されている極大宇宙も、奥行きで見るなら、それは極小宇宙になっていることを意味します。物質と精神のつなぎ目がそこにあります。

まさに、すべてのものがすべてのものの中に入っているのです。正確に言えば、すべてのものはすべてのものの中に記憶として入り込んでいるのだと言えるでしょう。

私たち人間の身体とは、そのような無限大と無限小の間の結節に生じている宇宙が持った全記憶の結晶のようなものです。だから、それは宇宙の種子でもあるのです。人間の概念を大きく変えるときだと思います。でないと宇宙の在り方も変わりません。