7月 20 2018
物との付き合い方を根底から変えて行こう
ヌーソロジーがやりたいことはただ一つだけ。
僕らが生きる場所を時空から持続空間へと移行させること。
そのためには持続空間のカタチを見えるようにしなくてはいけない。その方法論をずっと考えづけているわけだね。
持続空間のカタチは残念なことに哲学はまだ見出していなくて、皮肉なことに物質の構造の中から現れた。
物理学を知らない人には、なじみは薄いかもしれないけれど、それは「複素ヒルベルト空間」と呼ばれている。
量子力学の数学的構造を下支えてしている空間だ。
もちろん、今の物理学ではヒルベルト空間は純粋に数学的な空間で、それがどういうものかをイメージするなんて絶対不可能だとされているんだけど、ヌーソロジーは「それは可能」と考える。
結論から言えば、複素ヒルベルト空間とは反転した時空のことなのだけど、そのイメージを作るための空間思考のワークがこれだったね(下動画上参照)。
この動画は関西ヌースレクチャーに参加してくれていたO氏ご夫妻による力作。
今、奥さんの周りを取り囲む円があり、その円上をキットカットの缶が回っている。
そのキットカットの缶を絶えず見るようにして、奥さんが自転するとき、そのキットカットの缶は奥さんからはどのように見えているか―。
(この答えを知らない人はここでしっかりと考えること)
答=自分がキットカットの周りを回っているように見えている(下動画中参照)。
右上の動画で自分を囲んでいたかのように見えた円が、左側の動画ではただ一点の中心点に変わり、また、逆に、中心点だとばかり持っていた奥さんの位置が円に変わっているのが分かる。
つまり、この動画が表現しているのは、自分の周囲の無数の点の位置が一点ですべて重なり合っているような空間が存在しているということ。
これが反転した時空のカタチで、それを物理学では複素ヒルベルト空間と呼んでいるとヌーソロジーでは考えているわけだね。
つまり、反転した時空においては「どこでもここ、いつでも今」になっているということをこのカタチ自体が表している。
目の前にこうした異次元の空間が重なっているということ。それが、僕たちに非局所的感覚(こころ=持続空間)をもたらしている。そう考えることができる。
O氏ご夫妻はこの動画に加えて、もう一つ別のパターンも作って送ってきてくれた。せっかくだから、それも、紹介しておこう(下動画下参照)。
この映像では、缶の周りに黄色の球が加わっているのが分かる。動画では黄色の球が缶に対して静止しているが、本当は缶の周りをグルグル回っているものが作りたかったそうだ。そこはローテクでは難しいということで断念(いやいや、これだけでも十分です)。
黄色の球の参加の何が嬉しいかというと、ヌーソロジーが「次元」と呼ぶ空間の多層性が完全に可視化されたことになるから。
Ψ1~2………缶そのものの回転系の空間………「点球」
Ψ3~4………黄色い玉の回転系の空間………「垂子」
Ψ5~6………この映像全体の回転系の空間………「垂質」
量子力学と関連付けた場合、Ψ5~6の「垂質」の次元が電子などの物質粒子に相当してきます。
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そろそろ、僕らは物との付き合い方を変えたほうがいいのではないでしょうか。資本主義社会では物は常に技術的対象として見なされがちです。物の仕組みを調べ、それを改変し、人間の欲望に見合った形で有用に利用すること。それが当たり前かのように、僕たちは振舞ってます。
物が単なる物質で収まってたうちはそれでも良かったのかもしれません。しかし、量子力学は物がもはや物質とは違うものだと知っています。その段階に来ても尚、物を技術として酷使し続ける。その結果、出現してきたのが原子力やコンピュータ技術です。物との付き合い方を根本から考え直すときがやってきています。
※改めて、O氏ご夫妻にお礼の言葉を述べさせていただきます。この動画でヌーソロジーのやろうとしていることがやっと分かったという人がたくさんいます。手間暇を惜しんで協力していただき、心より感謝です。
2月 12 2020
「ヌーソロジー理解のための物理数学教室」を終えて
意識物理学研究所の佐藤氏主催の「ヌーソロジー理解のための物理数学教室」に月1回、講師として参加させてもらったが、先日6ケ月にわたる第1期を終了した。受講メンバーの皆さん、お疲れさまでした。
6回のシリーズを終えて、改めて感じたことなのだけど、量子力学は早く新時代の霊学として見なされるようにならなければいけない。
量子力学というと、未だに、それは物質に関する学問であり、物質を作っている素粒子という小さなつぶつぶの世界の物理法則等について、事細かに調べている学問のことではないか、というイメージが一般にはある。おそらく、物理学者の中にもそういうふうに理解している人も多いかもしれない。
しかし、そういうイメージで量子を理解することは100%間違っている。それは「世界が物質でできている」という人間の世界認識のスコープの網にすくい取られた素粒子イメージであって、その網は恐ろしいほどに穴だらけで、そこには素粒子の実在性は何一つひっかかってはいない。量子は、もともと”外から観測される存在などではない”のだ。
宗教や哲学をやってる人は、量子力学と言えども、「所詮、物理学」などと言って馬鹿にする人が多い。しかし、奥行き(持続)を通して量子空間がイメージされてくると、これこそが霊的認識と呼ぶものでは?という感覚が凄まじい強度で上がってくる。構造の詳細が描像の中で一致すればするほどその強度は増し、非物体的なものでできた精神のオルガネラとして存在している自分を強く感じてくる。
世界は物質ではなく、こうした非物体的な何ものかで出来上がっている。そのような認識が具体的に素粒子レベルから立ち上がってくる時に、初めて世界全体が従来とはまったく違ったものに見えてくるようになる。自然界はもちろんのこと、他者も、社会も、歴史も、人類も、そして、それらに対峙して生きる「自己」という存在自体も。。
「物質世界は幻想」という人たちは多数いるが、多々言われている従来の精神世界も同じ程度に幻想だと考えた方がいい。両者は「世界が物質でできている」とする意識形態の表と裏のようなものだ。この二つの幻想を卒業するためには、空間を正しく見ていくための高次元知覚が絶対に必要となってくるだろう。量子力学が浮かび上がらせてきた物質の根底世界の構造は、今後、確実にその高次知覚誕生のトリガーとなっていくはずだ。
By kohsen • 01_ヌーソロジー, 02_イベント・レクチャー • 12 • Tags: 素粒子, 量子力学