『コングレス未来学会議』

前々から観ようと思って機を逃していた『コングレス 未来学会議』を鑑賞。予想通り、バツグンに面白い作品だった(個人的趣味)。原作は『惑星ソラリス』でもおなじみのスタニスワフ・レム。原作をかなりアレンジしているけど、映画の方が断然、素晴らしかったね。
 
最初は実写で始まり、ヒューマンドラマかと思いきや、いきなりSFタッチになり、そこから一気にアニメ映画へと展開する、という、「作り」の方もこちらの「読み」を次から次へとかわしていく、かなりアバンギャルドな作品だった。
 
アニメパートは昔のアメリカのアニメ(ベティーちゃんとかポパイ)へのオマージュっぽいところもあるんだけど、60年代後半のサイケデリック(Beatlesの『イエロー・サブマリン』とか)もふんだんに加味されているところが、僕のようなフラワームーブメントに少しでも触れた世代にはたまらない。Dyranの曲も使われてるしね・・・。
 
内容も哲学的だけど、とてもハートフルです。多くは解説しないけど、とにかく「ハバの世界はやがて好き勝手な幻想で楽しめる世界に到達するだろうけど、そんなとこには何もありゃせんよ」といったようなお話。
 
それこそ、デジタル世代には是非、見て欲しい作品。