9月 12 2025
ひとつの物が、 そこにあるように見える── それは、 波のような透明な呼吸、 ψ(r)という名の、 世界を起こす静かな力。 その震えは、まだ形を持たない。 だが確かに、 空間の奥にむかって、 「ある」を言い始めている。 それに呼応するように、 空間が折り返し、 沈み込み、 意識の重さに従って湾曲してゆく。 gμν── それは、 見えてしまったものに対して、 わたしが世界を整えてしまう癖のようなもの。 ψ(r)が、ものを見させる。 gμνが、それを抱え込む。 生まれてくるのは、 生成としての“在る”── 言葉になるよりも前の、 ひとつの深い現れ。 世界は、 精神の奥に芽生え、 意識のふちで形を帯び、 空間としてわたしに返ってくる。 重さとは、 その往復が濃く、深く、 一点に凝縮されたときの、 視線の止まり。 わたしはもう、 外を見てなどいない。 内側の生成が、 この世界を支えているのだ。
By kohsen • 01_ヌーソロジー • 0
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ヌーソロジーサロン
ヌースコーポレーション
半田広宣(ハンダコウセン)
著書 「奥行きの子どもたち」「人類が神を見る日」「光の箱舟」他
9月 12 2025
視線の深みで空間が沈む
ひとつの物が、
そこにあるように見える──
それは、
波のような透明な呼吸、
ψ(r)という名の、
世界を起こす静かな力。
その震えは、まだ形を持たない。
だが確かに、
空間の奥にむかって、
「ある」を言い始めている。
それに呼応するように、
空間が折り返し、
沈み込み、
意識の重さに従って湾曲してゆく。
gμν──
それは、
見えてしまったものに対して、
わたしが世界を整えてしまう癖のようなもの。
ψ(r)が、ものを見させる。
gμνが、それを抱え込む。
生まれてくるのは、
生成としての“在る”──
言葉になるよりも前の、
ひとつの深い現れ。
世界は、
精神の奥に芽生え、
意識のふちで形を帯び、
空間としてわたしに返ってくる。
重さとは、
その往復が濃く、深く、
一点に凝縮されたときの、
視線の止まり。
わたしはもう、
外を見てなどいない。
内側の生成が、
この世界を支えているのだ。
By kohsen • 01_ヌーソロジー • 0