スピニングフィールド

DSC00021町工場の方で製作を進めていたNC generatorの初号機が最終テストを経て、ついに稼働を開始した。と言って別段何かが起こるということは全くないのだが(笑)。設計段階を含めて作業開始から約6ケ月、別に大きなトラブルもなく、予想よりも早い稼働となった。部品加工から組み立てに携わってくれた○○社の技師の皆さんに改めて感謝の意を表したい。

 さて、この機械、実際に専用のNCコイルを装着して動かしてみると、思っていたよりかなりすごいエネルギーを感じる。そばにいると体中の細胞がジンジンとしてくるのが分かるのだ。交流の三相モーターを使った垂直回転部と水平回転部のMAX回転速度はせいぜい300rpm程度、直流コイル部電圧12V、電流は2Aほどの低域に設定している。扇風機の「弱」よりもやや低い回転速度だが、それでも世にある波動発生装置としてはピカ一のものだろう。波動発生装置というと、いかにも陳腐な響きに聞こえるかもしれない。「波動」という言葉は精神世界やニューエイジではおなじみだが、実際にその実体が何を指すのか知っている人はほとんどいない。「波動がいい」とか、「波動が高い」とかいった言い回しは、それこそ科学的にはナンセンスの一言につきるが、実際には計測にかからない何らかの力の場というものはある。それこそが意識だ。

 ヌース理論の文脈から言えば、波動とは素粒子の実体である。素粒子の実体とは意識構造を定めているイデアである。素粒子は観測にはかかるだろろうが、その実体は観測にかかることはない。なぜなら、観測とはヌースの言葉でいうところの表相(一つのモノの一つの見え方)の次元でしかないからである。実体は表相のみならず、表面(一つのモノのあらゆる見え方)や、面(すべてのもののあらゆる見え方)や、さらに上位の次元(他者の意識する空間等)を持つ空間構造体(高次元多様体)として活動している。つまり、はるか高次のカタチを持っているのだ。そうした高次元空間は表相上においては回転の多重性として射影されてくる。だから、実体に直接触れるためには、そうした回転の多重構造側そのものへとダイレクトに意識を向けなければ無理だ。

 回転するのものが回転し、そして、またその回転するものが回転する。そうしたスピニング・フィールドがある。意識はそのフィールドを巡って活動している。自らが回転体となること。そして、その回転を無限に連鎖させて行くこと。ミクロの世界もマクロの世界もその大いなる回転の映し絵なのだ。ヌースとはそうした回転の連なりの中に息づく旋回的知性のことである。