3月 3 2023
本来的人間(シュタイナー風に)
私たちは物質を外からではなく内から見ているという感覚を養っていかないといけません。主客一致の認識はそのようにしてやってきます。奥行きを4次元として理解できれば、空間はそのように変態を起こし、外であったところが内でもあるという感覚が生まれてきます。
物質とは、こうした4次元の内部と外部を巡って多重な層を形成しながら活動する精神が3次元に落とす影のようなものです。この精神は私たちには時間として感取されていて、この精神は内部においては持続(アイオーン)、外部においては時間(クロノス)として働いています。
存在者の世界は言うまでもなくクロノスを拠点とし、一方で存在の世界はアイオーンを拠点としていて、それこそハイデガーの言うように外襞と内襞のような関係で蠢いています。現存在たる人間とは、これら外襞と内襞が接触するところに起こっている外と内の媒介をとりもつ現象体です。
こうした三つ組みが4次元の位相を通して見えてきたときに、ハイデガーいうところの”世界-内-存在”としての人間(自己)の姿が明瞭に前景化してくることでしょう。存在を通して初めて自己というものが見え、そのことによって、他者というものの居処もまた見えてくるということなのです。
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まずは「此処」がやってる。
「此処」がやってくると、私がやってくる。
私がやってくると貴方がやってくる。
私と貴方がやってきて、初めて、世界がやってくる。
本来的人間とは、そのような世界に住む人間のことです。
4月 13 2023
時空が反転すると、そこはもう物のなか
見るものは3次元の中にはいない。それを3次元の中に閉じ込めているのが今の科学的人間観。この閉じ込めをどうやって突破し、人間を3次元から連れ出すか。それを同じく科学的思考で行うこと。そのための動線が量子論。量子世界に認識をアジャストさせて行けば、見るものは必然的に3次元から出ていく。
量子力学というのは実は反転した時空について記述している学問だと思うといい。時空は反転するとパカッと二つに分かれる。これらが自己他者それぞれの内在性を担保する空間になっていて、僕らが物質粒子と呼ぶものになってる。当然、この二つの物質粒子が共同性を持つと時空となって現れてくる。
僕らは、この「パカッ」の世界をまだ知らない。だから、時空の中が世界だと思ってる。でも、それは大間違いで、僕らの内在性から時空が生まれていて、宇宙はそこから自他の内在性の進化によって自然の様々な多様性を生み出している。ヌーソロジーがやってるのは、そちらの世界に戻ろろうよというお話。
この帰還するための次元飛行艇の見取り図がこんな感じ(下図参照)。Φさんがいつも数式で紹介してくれている「スピノルのテンソル積」の空間ってやつ。反転が見えてくると、こうした物理学的概念もとてもシンプルなものだということが分かってくるよ。さぁ、みんな、この飛行艇に搭乗しよう。お迎えはもう来とるよ。
この次元飛行艇に乗れば、ハイデガーが言うように、「物を物自身のほうから現れてくるとおりに、物自身のほうから見えるようにする」ことができてくる。そこは今僕らが見ている世界とは風景は同じでも、まるっきり違う異世界。なんせ自分自身が時間となって現れる世界だからね。
By kohsen • 01_ヌーソロジー • 0 • Tags: ハイデガー, 量子力学