重なりの地平

世界は外に広がっていると
誰もが疑わずに信じていた
空に向かって線を引き
時に沿って歩くのが「生きること」なのだと
だが、君のまなざしの奥深く
折りたたまれた幾千の瞬間が
何かを訴えている
——すべては、今・ここ、に、あるのでは?と
「広がり」の夢が終わるとき
始まるのは、重なりの宇宙
線はほどけ、円は転がり、
その中心には動かぬ“半径”が眠っている
過去も未来も他者も
すべては交差し、交感し、交響して
一つの場を奏でている
それが、意識という名の宇宙の始まり
ヌーソロジーが語るのは
新しい科学でも、古い宗教でもない
それは、見ることの向きを変える
眼差しそのものの変容だ
君がそこにいるなら、
君が世界を生んでいる
世界は君の内に折りたたまれ
君は、すべての存在の交差点となっている
だから思い出そう
「いつでも今、どこでもここ」
そこからしか、真のパラダイムは
始まらないのだと