Daily Archives: 2025年7月7日

とにかく、こういう自他イメージとはオサラバしよう。僕らは同じ空間にはいないのだよ。

こうしたことの覚知によって、ある意味、これから僕たち一人ひとりが「他者なき世界」に入って行くとも言える。と言って、自己だけになるのかというと、それも違う。他者が消えたとき、従来の自己にも変容が起こる。「わたし」は〈他者-構造〉によって生まれていたものなのだから、他者が不在になれば、当然この「わたし」も消え、そこにまったく新しい主体が登場してくることになる。

政治化された社会、経済化された社会、家族化された社会、もちろん、階級化された社会も含めて、その構成員は同じ時空の中で物質的存在として数えられる人間にすぎない。そんな人間の部分は、人間の下半身でしかない。失われていた上半身がいよいよ現れてくるということ。

下半身同士の人間はなく、そんな上半身同士の社会、共同体というものがあるとしたら?