10月 20 2025
ひとつの響きが、 静かに、世界を満たしている。 それは言葉になる前の記憶、 名もなき光のように、 「今、ここ」にすべてを抱いている。 ——それが、ψ5の記憶。 時は、まだ流れていない。 過去も未来もなく、 ただ、佇むことがすべてだった。 沈黙の中で、無限がひとつに結ばれていた。 けれど—— その響きは、やがてほころび、 旋律となって流れはじめる。 あの日の声、あの瞬間の笑い、 それらは順に並び、 出来事として形を取り始める。 ——それが、ψ6の記憶。 時は今、動き出した。 「思い出す」ことは、「分かつ」こと。 ひとつだった永遠を、 少しずつ言葉にしていく旅。 ψ5が、魂の奥に眠る自己なら、 ψ6は、それを解きほぐして語る自我の物語。 けれど、どちらも記憶。 ひとつの心がもつ、二つのアスペクト。 響きとしての記憶と、 流れとしての記憶。 静寂に潜む真理と、 語られる時間の詩。 それらは交わり、 私たちの「今」を編んでいる。
By kohsen • 01_ヌーソロジー • 0
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半田広宣(ハンダコウセン)
著書 「奥行きの子どもたち」「人類が神を見る日」「光の箱舟」他
10月 20 2025
二つの記憶 —ψ5とψ6の対話—
ひとつの響きが、
静かに、世界を満たしている。
それは言葉になる前の記憶、
名もなき光のように、
「今、ここ」にすべてを抱いている。
——それが、ψ5の記憶。
時は、まだ流れていない。
過去も未来もなく、
ただ、佇むことがすべてだった。
沈黙の中で、無限がひとつに結ばれていた。
けれど——
その響きは、やがてほころび、
旋律となって流れはじめる。
あの日の声、あの瞬間の笑い、
それらは順に並び、
出来事として形を取り始める。
——それが、ψ6の記憶。
時は今、動き出した。
「思い出す」ことは、「分かつ」こと。
ひとつだった永遠を、
少しずつ言葉にしていく旅。
ψ5が、魂の奥に眠る自己なら、
ψ6は、それを解きほぐして語る自我の物語。
けれど、どちらも記憶。
ひとつの心がもつ、二つのアスペクト。
響きとしての記憶と、
流れとしての記憶。
静寂に潜む真理と、
語られる時間の詩。
それらは交わり、
私たちの「今」を編んでいる。
By kohsen • 01_ヌーソロジー • 0